[NetBSD] GPD WinでeMMCがmountできなくなってた問題
この件。
GPD WinにUSBメモリから8.99.12を起動させてみたけど、どうも本体eMMCがうまくマウントできなくなってる模様。 pic.twitter.com/EjL0Ksn7l2
— とんぬら@転職するか考え中 (@tristelo) 2018年2月17日
なおdmesgはこんなかんじ。(これは調査中にメモしていた8.0_BETAのもの)
sdhc0 at acpi0 (SDHA, 80860F14-1): mem 0xa1a3a000-0xa1a3aff irq 45 sdhc0: SDHC 3.0, rev 16, SDMA, 200000 kHz, embedded slot, HS SDR50 DDR50 SDR104 HS200 1.8V, re-tuning mode 1 (128s timer), 512 byte blocks sdmmc0 at sdhc0 slot 0 ... sdhc0: timeout waiting for mask 0x3 value 0 (state-0x1fff0a06) sdhc0: command or data phase inhibited sdhc0: tuning did not complete, using fixed sampling clock sdmmc0: can't execute MMC tuning sdmmc0: mem init failed ld0 at sdmmc0 <0x15:0x0100:CGND3R:0x00:0x6a6eb830:0x000> ld0: 59640 MB, 7603 cyl, 255 head, 63 sec, 512 bytes/sect x 122142720 sectors sdhc0: auto_cmd12 error sdhc0: data crc error ld0d: error reading fsdn 0 of 0-2 (ld0 bn 0; cn 0 tn 0 sn 0), retrying ...
NetBSD 8.0がリリースされたしどうなったのかなーと思ったら8もcurrentもダメだったんでちょっと調べてみた。といってもどの時期から発生したのかもわからんしソースの見当もついていなかったので、人力二分探索で「ソース全コンパイルしてUEFIイメージを作成して起動させ、eMMC mountできるかどうか確認する」をひたすら繰り返してた。どなたでもできる簡単なお仕事です(白目)
んで範囲を絞り込みつつコミットログを調べていって最終的に見つかったのがコレ。
これの逆パッチをcurrentに適用させたところ、無事にeMMC mountできるようになった。めでたしめでたし。
……いやGPD Win的にはこれで良いんだけど、パッチとdmesgを見るに「tuningするとおかしくなった」ってことだからsdhcのチューニング(sdhc_execute_tuning1())がなんかマズいのか、チューニング失敗で "tuning did not complete, using fixed sampling clock" といいつつ返したEIOをsdmmcがなんか変に解釈しておかしくなったのか、とかいう気がしなくもない。そもそもtuning is 何って状態なので何が正しいのかも全くわからんのだが。
んで一通り調べてからSDMMC_DEBUGオプションの存在に気付いたので、有効にしてeMMC mount失敗する版のdmesgを取得してみたら何かdumpがでてきてビビった。gistに投げつけといたんで後はエライ人におまかせします(ぉぃ
ちなみにそのtuningとやら、sdhc以外だと amlogic_sdhc_execute_tuning() と sunxi_mmc_execute_tuning() が固有で持っているので、こっちの人はshdc_execute_tuning1() の問題とは無縁なはず。sunxiのはこれで正規動作なのか手抜きなんか知らんけど。PineBookのemmcも不調という噂だけどアレsunxiみたいだしどうなんだろうか。