ラジカセ修理 PartII

家族からまたラジカセが挙動不審だから見てくれと指令が。とりあえず現象を聞いてみたところ、

  • 電源ボタンを押しても反応しない、力いっぱい押したら戻ってこなくなった
  • 音量を触っていないはずなのにおおきくなっていたり小さくなっていたりする
  • セットした覚えのないアラームが鳴る(そもそもアラームの存在を知らなかったらしい)
  • CD再生中に変な音がする

という感じ。おそらく電源ボタンがへたっていることで本体が他のキーを押されたと勘違いして誤動作しとるんじゃないかと予想。

とりあえず分解して問題の電源ボタンを含む上部パネルを引っこ抜いてみる。ラジカセの外見に変にこだわるようになると基板がとばっちりを受けてこういう変な形状になる。

この基板には6pinのコネクタによって別の基板と接続しており、電源ボタンに関係するところだけ追いかけたら大体下のような回路になっていた。要するに「接点入力と処理のコツ - ポートが足りないときは」の「A-Dコンバータを使う」の変形版ですな。両端子間の抵抗値によってボタンを判別するようになっていたが、電源ボタンが劣化して内部抵抗が増加したために音量ボタンやアラームボタンと誤認していた、という予想通りのオチ。

スイッチ自体は行くところに行けば1つ数十円程度で買えるような一般的なモノだけど手持ちに予備がなく、また電車で買いに行くのも面倒だったのでほとんど使っていないカセット系のスイッチと交換することに。ついでに電源ボタンの次に酷使していそうな音量ボタンも一緒に交換して完了。

それにしても電源ボタンを回路の下位側に配置しておけばスイッチがへたれてきても認識しないだけで誤動作まではしないわけで、最も酷使されることが容易に想像できそうな電源ボタンを最上位に配置するのは設計ミスなんじゃないかという気が。他にも基板左側にある電源・アラームボタンとほとんど右端の音量とSOUNDボタンを1つの線にしていたりとやたらヘンテコな配線だったところからするとハードの設計は割と適当っぽい。まぁ所詮ラジカセ故に設計コストを省いたらこうなったのかも。